パ盗塁ランキングTOPを独走する聖澤
ベンチのナインは呆然とグラウンドを見つめていた。10月4日(木)のライオンズ24回戦。土壇場の9回に3点のリードを守れず屈辱の引き分け。この瞬間、クライマックスシリーズ進出の可能性が完全に消滅した。2012年、楽天イーグルスの挑戦が儚くも終わってしまった。1回にライオンズ先発・野上を仕留め一挙4点。試合を優勢に進め、4回には聖澤のソロで加点。中継ぎ陣もリードを死守したが、守護神・青山が最後に力尽きた。それでも楽天イーグルスの戦いは終わらない。来季への光を見つける残りわずかな旅。高堀、土屋、西田、小斉、榎本、島内ら、若鷲のチャレンジは続く。
10月6日(土)ホークスの先発は“新オリエント・エクスプレス”陽耀勲。楽天イーグルスは今季3度目の対戦。9月22日(土)の20回戦(Kスタ宮城)では制球に苦しむ陽を捕らえきれず、5回2失点(自責点1)に封じられた。4四球を選ぶなど毎回走者を出塁させたが決定打を浴びせられず、試合にも敗れてしまった。何はさておき、打撃陣のここ一番での一打に期待したい。手強い相手であるのは間違いないが、制球に不安を残す陽。攻略の糸口は向こうからもやってくるはずだ。パ盗塁ランキングTOPを独走する聖澤の足にも期待。自身初の盗塁王は目前だ。
楽天イーグルスの先発は辛島航。前回登板、9月29日(土)のホークス戦(ヤフードーム)は、今季最短となる2回1/3で屈辱の降板。チームは勝利したものの、ペーニャに一発を浴びるなどで計4失点。不本意なマウンドとなってしまった。ホークス戦では、内川(8打数5安打)、ペーニャ(7打数4安打)、今宮(7打数3安打)と、右の強打者に痛打を浴びているだけに注意が必要だ。辛島の思い切りの良さを失わないような、大胆細心のピッチングを期待したい。
シーズ終盤に入り、辛島にはやや疲れが見えるか。体力的な疲労だけでなく、負けられないゲームを背負ってきた精神的な重圧。しかし、プロ入り以来、初のローテに定着した若き左腕には大きな財産となるはずだ。来季以降を見据え、指揮官が寄せる期待は限りなく大きい。大きく羽ばたけ若鷲たちよ。さあ、ホーム最終戦だ。ファンに希望の勝利を届けよう。
防御率 | 勝 | 敗 | S | |
シーズン通算 | 2.64 | 7 | 5 | 0 |
VS 福岡ソフトバンク | 5.02 | 1 | 0 | 0 |
Kスタ宮城 | 1.85 | 4 | 2 | 0 |
直近の3試合の成績 | 勝敗 | 回数 | 失点 | 自責 |
9/29 VS 福岡ソフトバンク | - | 2 1/3 | 4 | 4 |
9/21 VS 福岡ソフトバンク | - | 7 | 1 | 1 |
9/14 VS オリックス | 勝 | 5 2/3 | 2 | 2 |
防御率 | 勝 | 敗 | S | |
シーズン通算 | 1.16 | 2 | 2 | 0 |
VS 楽天 | 1.04 | 0 | 0 | 0 |
Kスタ宮城 | 1.80 | 0 | 0 | 0 |
直近の3試合の成績 | 勝敗 | 回数 | 失点 | 自責 |
9/22 VS 楽天 | - | 5 | 2 | 1 |
9/15 VS 北海道日本ハム | 負 | 3 0/3 | 2 | 2 |
9/8 VS 千葉ロッテ | 勝 | 6 1/3 | 1 | 1 |
※記録は2012年10月5日現在