2011.04.29 FRI
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4/29 オリックス・バファローズ戦 レポート

楽天イーグルスが今季初のKスタ宮城主催試合に臨み、3-1で見事勝利を飾った。

楽天は二回、一死から岩村、ルイーズ、嶋の3連打で満塁とすると、中村のタイムリーで先制。さらに、続く満塁のチャンスで聖澤が2点タイムリーを放ち、計3点を奪った。

「この試合は何としても勝たないといけない。強い気持ちで打席に入りました」と聖澤。この試合にかける熱い思いを語った。

Kスタ宮城の「開幕投手」に指名された田中は、序盤から安定したピッチングを披露。丁寧に打者を攻めて打たせて取り、6回1安打。八回に味方のエラーが絡み失点するも、最後まで球威は衰えず完投勝利。スタンドに詰めかけた満員のファン・東北のファンに、ビッグな白星をプレゼントした。

嶋基宏選手 試合後セレモニーでのスピーチ

本日は、このような状況の中、Kスタ宮城に足を運んでいただき、またテレビ、ラジオを通じてご覧頂き、誠にありがとうございます。この球場に来る事が簡単ではなかった方、ここに来たくても来られなかった方も大勢いらっしゃったかと思います・・・。

地震が起った時、僕たちは兵庫県にいました。遠方の地から家族ともなかなか連絡が取れず、不安な気持ちを抱きながら全国各地を転戦していました。報道を通じて被害状況が明らかになっていくにつれて、僕たちもどんどん暗くなっていきました。
その時の事を考えると、今日、ここKスタ宮城で試合を開催できた事が信じられません・・・。

震災後、選手みんなで「自分達に何が出来るか?」「自分達は何をすべきか?」を議論して、考えぬき、東北の地に戻れる日を待ち続けました。

そして開幕5日前、選手みんなで初めて仙台に戻ってきました。変わり果てたこの東北の地を「目」と「心」にしっかりと刻み、「遅れて申し訳ない」と言う気持ちで避難所を訪問したところ、皆さんから「おかえりなさい」「私たちも負けないから頑張ってね」と声をかけて頂き、涙を流しました。

その時に何のために僕たちは闘うのか、ハッキリしました。

この1ヶ月半で分かった事があります。
それは、「誰かのために闘う人間は強い」と言う事です。

東北の皆さん、絶対に乗り越えましょう。今、この時を。
絶対に勝ち抜きましょう、この時を。

今、この時を乗り越えた向こう側には強くなった自分と明るい未来が待っているはずです。
絶対に見せましょう、東北の底力を! 

本日はありがとうございました。

田中将大選手 試合終了後記者会見

記者:今日、4月29日という特別な試合に勝利しました。
田中:この日を待ちわびていました。今日は特別な試合になるという準備をして、この日を迎えることが出来ました。ファンのみなさんと一つになって勝つことが出来ました。

記者:6回まで1安打ピッチング。味方が2回に先制点を取りました。
田中:早い段階で点を取ってもらったので、しっかり締めていこうと思いました。

記者:終盤ピンチを迎えました。
田中:絶対に0点に抑えてやるという気持ちで踏ん張ることが出来ました。

記者:終盤ランナーを背負った中で気持ちを出していました。
田中:自分の持ち味をしっかり出すことが出来ました。球場に駆けつけてくれたファンの声援、特に9回の”マサヒロコール”は力をもらいました。

記者:試合後の嶋選手のメッセージはどんな気持ちで聞いていましたか。
田中:選手みんなが思っていたことを言葉にしてくれました。出来ることを少しずつやっていき乗り越えていきたいです。

記者:今後の抱負をお願いします。
田中:一つでも多く勝ち続けていくことが重要です。チーム一丸となって勝ちを積み重ねて行きたいです。

星野仙一監督 試合終了後記者会見

記者:仙台で試合ができた感想はいかがですか。
星野:嶋のスピーチにあったように、震災が起きてからずっと旅カラスといえばおかしいけど、あちこちに行ってたのだけど、いつも言ってるように、選手たちがよく耐えてくれた。ようやく今日がきたかと。

記者:満員のファンへ勝利を届けることもできました。
星野:今日は何点取ってくれるかと思ってめちゃくちゃ楽しみにしていたんだけど、いつもと変わらなかったな。そこを修正してほしいなと思いながら試合を見ていた。田中も要所要所で打たせていたけど、完投したんだから褒めてあげないといけないね。

記者:田中投手は大事な試合に7回まで被安打3、完投勝利と素晴らしいピッチングでしたね。
星野:昨日、約束したから。ウイニングボールはよこせよと。きっちり約束を果たしたんだからね。

記者:試合終了後にグラウンドをまわって、ファンを間近に見て、いかがでしたか。
星野:本当に待ってくれていたんだな、という思いで見ていました。

記者:ファンの想いを受けながら戦う一年になりますね。
星野:そうでしょうね。ファンの皆さんの想いを背負い、それをエネルギーにして戦っていこうと。

記者:この1勝は長い監督人生の中でも大きい1勝ではないですか。
星野:こういう環境下で勝った1勝ですからね。今日、3つ目の開幕でウイニングボールをもらって、野球人生に残る1勝でしょう。

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