8/14 マリーンズ戦 レポート
田中が2年ぶりの2ケタ勝利をマーク。楽天イーグルスは3位ライオンズとのゲーム差を2.5に縮めた。
田中が立ち上がりにつまづく。2死から、サブロー、大松に2者連続のホームランを浴びて2点を失う。しかし、2回以降は立ち直り、走者を許しながらも要所を締める。
すると打線は1点のビハインドの4回、セギノールのタイムリーで同点に追いつく。さらに6回には女房役・嶋の2年ぶりのソロホームランで勝ち越しに成功。8回にも嶋のタイムリーで突き放した。
終盤、田中はほぼ完璧な投球で、アウトを積み重ね8回で降板。9回は2番手の福盛が1点差とされるも、辛くも逃げ切った。田中がプロ通算30勝目をマーク。
田中将大選手 ヒーローインタビュー
記者:今日のヒーローは田中将大投手です。おめでとうございます。
田中:ありがとうございます!(場内大歓声)
記者:最後はひやひやでしたが、どんな思いでベンチで見ていました?
田中:いや、なんとか抑えてくれると思ってました。
記者:今日は、チームとしては分のあまりよくないロッテが相手でしたが、試合前、田中投手はどんな事を思ってマウンドに上がったのでしょう?
田中:しっかり対戦成績のことも頭に入っていました。ロッテ相手にちょっと借金が多いので、何としてもカードの頭を勝ちたいと思って臨みました。(場内大歓声)
記者:いきなり初回に2本のホームランを浴びてしまいました。
田中:よく飛びましたね……(笑)。勝ったからこういうこと言えるんですけど。でもちょっとビックリしました。
記者:正直、しまったと思いました?
田中:いやー、よく飛ぶなと思いましたホントに。
記者:その後、どうやって気持ちを切り替えたのでしょう?
田中:ソロホームランだったので、まだ初回でしたし、ここで崩れたらいつもと一緒だと自分に言い聞かして投げました。(場内大歓声)
記者:今日は途中からセットポジションになりました?
田中:振りかぶって投げていて、タイミングが合っていませんでした。きょうはセットの方がタイミングが合っているな、というのが自分の中であったので、修正しました。
記者:その辺り、かなり冷静だったですね。
田中:いいバランスで途中から投げることができました。
記者:マウンドを見ていても全体的に冷静な田中投手という感じがしていたんですが。何か自分に言い聞かせていたんでしょうか?
田中:特別何も言い聞かせてないですけど、球場が満員だなーとか、そういうことを考えたり、大きな声援をもらえているな、とか色々なこと考えて投げました。
記者:8回ホームランを打たれているサブロー選手を三振に打ち取りました。あそこは吠えましたね。
田中:そんなに吠えたって感じではなかったですけど、危ない! って自分に言い聞かせた感じでした。
記者:渾身のボールだったような気がしたんですが?
田中:いや甘かったです。
記者:今日10勝、そしてプロ通算30勝目になりました。(場内大歓声)
田中:去年2ケタ勝つことが出来なくて、今年最低2ケタを目標にやってきたので、通過点ですが、節目の数を勝てたということなので、ここからもっとノッていって、勝っていくことが出来たらなと思います。
嶋基宏選手 ヒーローインタビュー
記者:貴重なホームランと好リードを見せました嶋基宏選手です。(場内大歓声)
最後の場面はひやひやでしたが、あの場面、マスクをかぶっているキャッチャーはどんな気持ちでしょう?
嶋:口の中が乾きまくりました。(場内笑い)
記者:最後セカンドゴロが転がった瞬間いかがでした?
嶋:心配かけて…すいませんでしたー!(場内大歓声)
記者:6回2アウトランナー無しでホームランでした、どんな思いで打席に入ったでしょう?
嶋:前の打席でチャンスで打てなかったので、なんとかして塁にでて、次につなげようって気持ちがああいう結果につながったと思います。
記者:今シーズン第1号です。
嶋:そうですね!
記者:実は狙っていたんですか?
嶋:全く狙っていません。
記者:8回、痛烈なピッチャー返し、あれは狙っていたボールだったでしょうか?
嶋:次のバッターが内村だったので、ボールの変化球で誘ってくるんじゃないかっていう掛け引きの中でヒットを打ちました。
記者:目の覚めるような打球でしたね。
嶋:みなさんが一番びっくりしたのではないでしょうか?
記者:一回にホームランを2本打たれ、どんなリードで後半立て直していったのしょう?
嶋:昨日といい今日といい、初回に点を取られて、チームにとってはすごく嫌な流れだったんですけど、その2点で9回まで粘っていけば打線も活発ですし、なんとか逆転してくれるんじゃないかと思って、とにかく二人で引っ張っていこうということで頑張りました。(場内歓声)
記者:7月はスタメンを外れることがしばしばでした。どんな気持ちでトレーニングを続けていたんですか?
嶋:チャンスは必ず来ると思って、毎日コツコツ練習してました。
記者:きょうのKスタ宮城、今シーズン最多2万737人の方がおいでくださいました。(場内歓声)
そのみなさんに熱いメッセージをお願いします。
嶋:残り50試合を切りました。優勝するには、クライマックスシリーズに行くには、連勝するしかありませんので、明日も2万人を超える声援を宜しくお願いします!
記者:最後、田中投手にマイクをお渡しします。
田中:いやーもう嶋さん締めてくれたんでいいじゃないですか?(笑) 明日も満員御礼で宜しくお願いします!
野村克也監督 試合後記者会見
記者:お疲れ様です。
野村:ウチのチームは演出家が多いな。ゲームを面白くする奴が多い。初回からコンコンとホームランを打たれて。
最後の内村、良いところに守っていたな。あの根拠は何だ? 勘か? 俺は神に祈ってたから守備位置を確認してないんだ(笑)。9回のライトは誰だった?
記者:牧田選手です。
野村:1-2塁間は空けておいて勝ち越しのランナーを許さないようにしたのかな。シンキングベースボールが少しは浸透してきたのかな。
記者:田中投手はいかがでしたか。
野村:2回以降はテンポよく安心して見ていられた。内容も良かったと思う。
記者:区切りの10勝目です。
野村:だから? 個人記録は本人に聞いてくれ。監督は関係ないだろ。俺は優勝がしたいんだ!
記者:打つ方では嶋選手が勝ち越しのホームランを放ちました。
野村:オーッ! 嶋デーだ! 忘れてた(笑)。
まさに野球は意外性のスポーツだ。ホームランはビックリしたよ。本人も入ると思わなかったって言ってたよ。嶋は攻守で活躍したわい。今日のヒーローは嶋だな。
それにしても、ロッテが何で5位なの? あのオーダーで。何が足りないのかね? どうでもいいか、よそのことは(笑)。
借金返すの大変だな。あといくつ? 4つか・・・。多いなー。4カード勝ち越さなきゃいけないよ。とりあえず、(勝率を)5割に戻したい。そこから連敗しないことだけど、(5割の位置にいれば)チャンスは来るだろう。