6/3 タイガース戦 レポート
好投の田中が終盤に捕まり、今季初黒星。開幕からの自身の連勝は7でストップした。
楽天は3回、この日1軍に合流した渡辺直のツーベースなどで1死3塁とすると、草野が犠飛を放ち先制。先発の田中は5回までタイガース打線をノーヒットに封じる。田中は6回に2死から鳥谷にツーベースを許し、ノーヒットノーランの夢は潰えるも後続をピシャリ。
しかし8回、田中が突如崩れ、先頭の桧山にスリーベースを許すと、続く葛城にタイムリーを浴びて同点とされる。さらに狩野にタイムリースリーベース、平野にもタイムリーを浴びて3失点。まさかの4連打で逆転を許した。
楽天は9回、タイガース守護神・藤川を攻め、1点差にまで詰め寄ったがあと一本が出ず。
野村克也監督 試合後記者会見
野村:残念でしたね。見応えのある良い試合だったんじゃないの? せめてもの慰めだよ。お客さんには喜んでもらえたのでは。
今日はツキがなかった。良い当たりがことごとく野手の正面に飛んだ。(9回裏の)憲史のが典型だ。勝つ時はあれが抜けてイケイケになるのだけど。芯に当てて野手の正面だもん。ツキの正体を解明して欲しいよ。
記者:今日の田中投手はいかがでしたか?
野村:立ち上がりから良かったよね。4回まで完全試合をやるんじゃないかって、チラッとそんなことを思ったぐらいに良い立ち上がりだった。
打たれて怒りたくはなかったけど、今日は桧山の打席でしょ。サインに首を振って真っ直ぐを打たれてる。(首を振る)根拠は何もないんだよ。キャッチャーは研究してるし、経験もしてるんだからもっと信頼しろと怒ったんだ。サインに首を振るという行為は打者心理を揺さぶるという意味では悪くない。でも、本格派のピッチャーは、首を振れば真っ直ぐだ。余程じゃなければ首は振っちゃ駄目なんだよ。あの1球で終わったよね。
あとは7回のスクイズだな。良いバントはいらないんだけどな。まだまだ細かいところが未熟だよ。
記者:結局、あのシーンは嶋選手は三振を喫しました。
野村:あの時は手が出るほど1点が欲しかったんだ。カウント2-1からエンドランのサインを出したけど、あれは私の失敗です。
負けるときは裏目・裏目に出てしまう。結果論だけど、(スクイズは)2球続ければ良かったかな。1点あればマー君も投げやすくなるし、相手にとってもマー君だけに重くなるんだ。悔やんでも仕方がないけど、スクイズは一発で決めてくれないとな。その辺の細かい部分が出来てこなければ、上位には食い込めない。
記者:今日から渡辺直人選手が復帰しました。
野村:最後の打席は2死だったけど、良い打撃をして欲しいと思ったんだ。余計なこと言わない方が良いかなと思ったんだけど、悪い方で打っちゃったな。
記者:渡辺直人選手も戻ってきたので浮上のきっかけにしたいですね。
野村:(怪我人は)まだいるだろ。せめて川岸が戻ってきてくれれば良いんだけど。中継ぎピッチャーが必要だからね。