試合情報

楽天イーグルスは20安打15得点でホークスに圧勝、野村監督73回目の誕生日を勝利で飾った。

楽天イーグルスは2回、フェルナンデスのヒットの後、5番山崎武の2ランホームランで先制。さらに4回、山崎武の2打席連続となるソロアーチなど打者一巡の猛攻、5回にも6得点で0-11とし、前半で大量リードを奪う一方的な展開。

投げては岩隈が7回2安打無四球と、まったく危なげの無い投球。終盤に2点を奪われるも、青山-永井の継投で締め、交流戦明けの3連戦を勝ち越した。

記者：今日のヒーローは12勝目をあげた岩隈投手です！素晴らしいピッチングでした。振り返ってみていかがでしょうか？
岩隈：凄く良いピッチングができました。もう、ホントに嬉しいですね。たくさん点を取ってもらいましたし、自分自身もコントロールよく投げる事ができました。

記者：今日は野村監督の誕生日でした。意識しましたか？
岩隈：意識しましたね。何とか勝って、監督に白星をプレゼントしたいと思っていました。

記者：これで後半戦2勝1敗と幸先良いスタートです。
岩隈：そうですね。昨日勝って、自分につないでもらったんで、何とか自分も勝とうと思っていました。勝ててよかったです。
自分も良いピッチングをしていきますし、クライマックスシリーズを目指して頑張ります。

記者：この後はホームに戻って、初戦は盛岡での試合です。
岩隈：岩手県では地震もありましたし、勇気をもってもらえるように、全力でプレーしたいと思います。

記者：それでは最後に全てのイーグルスファンに向けてメッセージをお願いいたします。
岩隈：全力でやっていきますので、応援よろしくお願いいたします。

野村：(ウィンニングボールを手に会見場へ現れて一言)　汚れとるなぁ～・・・。良い誕生日をさせて頂きました。皆さんのおかげです。
（ウィンニングボールを見ながら）　岩隈が一番先に持ってきてくれた(笑)。嬉しいね。

記者：想像以上の誕生日プレゼントだったんじゃないですか？
野村：過分過ぎるくらいのプレゼントを頂いたよ。言う事ありません。

記者：昨日まで「打てない」っておっしゃっていましたが、球団新記録の20安打ですね？
野村：山崎武が火を付けたね。見事なホームランだった、2発とも。

記者：中島選手も右投手からホームランを打ちましたが。
野村：一応、左ピッチャーに対してはキラー的要素が出ていて、自信を持って打席に立っている。右ピッチャーならどうかな？と思って、試験的に見ていた。ホームランが出て、自信を持ってくれればなぁ・・・。
ベンチで横川の表情を見ていたんだが、何も感じていないみたいだった(笑)。本人に聞いたんだよ。
でも、ベンチで「ヤバイ、打たせるなよ(笑)」って、冗談半分で言っていたらしい(笑)。味方が勝って欲しいけど、ライバルは活躍して欲しくないもんだから。我々も若い時そうだったけど、そう言う心境なら良い事や。

記者：渡辺直人選手だけノーヒットでしたが。
野村：ベンチで野次られてたよ、自衛隊って(笑)。お、怒られちゃうな自衛隊の人に(苦笑)
※チーム内では、バッティングで攻撃に参加せず、守備専門の人の事を「自衛隊」と呼んでいます。

記者：岩隈投手がホークスに5年間勝っていなかったのが嘘のようなピッチングでした。
野村：あれだけ援護射撃があれば、気楽に投げられるし、岩隈ぐらいのピッチャーがソフトバンクに勝てない事は無い。私自身そんなの度外視していたし、ローテーション通り。こだわりとか心配は無い。

記者：このソフトバンク3連戦、勝ち越しました。
野村：まぁ、よく勝ち越せたと思います。
仙台に帰って、一つでも、二つでも、貯金を増やせれば、と"欲深い事"を考えております(笑)
まぁ、でも心配はあるけどね。
岩隈、田中、朝井を使った後の3連戦の後だから、ピッチャーのやりくりが心配だけど、頑張ってもらうしかない。
※朝井選手はこの3連戦投げていません。

記者：今日は東京に帰って、奥様と楽しい誕生日ですね！？
野村：・・・。楽しいかどうかねぇ・・・(報道陣爆笑)
記者：即答しなきゃ、ダメじゃないですか！
野村：・・・。照れてんだよ・・・(照笑)。良い歳して、誕生日もないだろ(汗)！！

記者：山崎武さんが昨日まで絶不調で、本人も「絶不調や」と言っていたのですが。
野村：その謙虚さが良かったんじゃないの？力みが取れていた。軽く振っていたもんね。

記者：岩隈投手、76球で交代しましたが。
野村：次を見据えて、交代したんだ。良い状態で行ってもらいたいから。

記者：和田をうまく攻略しましたね。
野村：「お見事」の一言に尽きるね。相手の調子が悪いと言う事があったにしても、彼のペースにもって行くまでにやっつけないと。自分のリズム、ペースに乗ったらやっかいだから。そう言う面で、山崎武の2発が効いた。2発目で「プツッ」って切れたもんなぁ。それにしても飛んだよな。まだパワーがあるよ。何食ってんだろうな？

記者：変化球とストレートを打ちましたね。
野村：一本目はフォークらしいよ。二本目は真っ直ぐだったな。

記者：三本目も行ったと思ったんですけどね？
野村：「三本目狙って来い！」って言ったら、「狙ってきます！」って言ってたんだけどなぁ(笑)。オレは二回やっているけど、「オレができて、お前にできない事は無い」って言ったんだけど。でも、ホームランについては、まだ未熟。ホームランを狙うって言うのは、ホームランできる球を待つ事。何でもかんでも、スタンドを狙うのはダメ。その辺はまだまだ。
しかし、岩隈には多すぎる得点だったな。疲れてないだろう。疲れが無い勝利だ。岩隈の勝利はこれでいくつになったんだ？

記者：12勝2敗で、貯金が10です。
野村：盆と正月が一緒に来たな。でもあんまり良いと、オリンピックに持っていかれちゃうな(苦笑)。


■上記記者会見終了後、選手食堂で選手会よりケーキをプレゼントされた野村監督から選手へ向けたスピーチ。

監督を20数年やってきて、こんなに祝ってもらったのは初めて(笑)。非常に嬉しい。
今日の勝ちが何よりのプレゼント。
でも、目標はまだまだ先にある。日々、一戦一戦頑張って行きましょう！