楽天イーグルスがホーム開幕戦に勝利。日本製紙クリネックススタジアム宮城に集まった20,613人のファンと共に、勝利の歓喜に沸きました。
4月12日のシーズン開幕戦(QVCマリン)、4月15日の主催ゲーム開幕戦(甲子園)に続く、“第3の開幕”となったホーム開幕戦。負けられないプレッシャーの中、チーム一丸となって闘いました。
打線は、2回裏に5安打を集中。中村選手・聖澤選手のタイムリーで3点を先制しました。先発の田中選手は、138球の熱投。終盤の相次ぐピンチでも「絶対に0点に抑えてやる」という強い気持ちで投げ抜き、「ウイニングボールよこせよ」と前日の星野監督との公約を守り、試合後に手渡しました。
昨年9月29日以来、212日ぶりに行われた”我が家”での試合。9回表2アウトから沸き起こった「マサヒロコール」とスタンドを一周埋め尽くした白いジェット風船は、その象徴でした。ホームの地の利。ファンの声援が大きな後押しとなりました。
「がんばろう東北」
東北の底力を見せるべく、特別なシーズンを闘います。
本日は、このような状況の中、Kスタ宮城に足を運んでいただき、またテレビ、ラジオを通じてご覧頂き、誠にありがとうございます。この球場に来る事が簡単ではなかった方、ここに来たくても来られなかった方も大勢いらっしゃったかと思います・・・。
地震が起った時、僕たちは兵庫県にいました。遠方の地から家族ともなかなか連絡が取れず、不安な気持ちを抱きながら全国各地を転戦していました。報道を通じて被害状況が明らかになっていくにつれて、僕たちもどんどん暗くなっていきました。その時の事を考えると、今日、ここKスタ宮城で試合を開催できた事が信じられません・・・。
震災後、選手みんなで「自分達に何が出来るか?」「自分達は何をすべきか?」を議論して、考えぬき、東北の地に戻れる日を待ち続けました。
そして開幕5日前、選手みんなで初めて仙台に戻ってきました。変わり果てたこの東北の地を「目」と「心」にしっかりと刻み、「遅れて申し訳ない」と言う気持ちで避難所を訪問したところ、皆さんから「おかえりなさい」「私たちも負けないから頑張ってね」と声をかけて頂き、涙を流しました。
その時に何のために僕たちは闘うのか、ハッキリしました。
この1ヶ月半で分かった事があります。
それは、「誰かのために闘う人間は強い」と言う事です。
東北の皆さん、絶対に乗り越えましょう。今、この時を。
絶対に勝ち抜きましょう、この時を。
今、この時を乗り越えた向こう側には強くなった自分と明るい未来が待っているはずです。
絶対に見せましょう、東北の底力を!
本日はありがとうございました。
なお、楽天イーグルスモバイルでは、星野仙一監督の試合前セレモニーでのスピーチと、嶋基宏選手の試合後セレモニーでのスピーチの模様をムービー(動画)で公開いたしました。是非、ご覧ください。