2011/04/11 (月)
チーム

【開幕前日レポート】星野監督・嶋選手・鉄平選手・岩隈選手が意気込みを語る

QVCマリンフィールドでの最終調整

QVCマリンフィールドでの最終調整

いよいよ明日、4月12日(火)に2011シーズンが開幕します。昨年の日本一・千葉ロッテマリーンズとの開幕戦を迎える楽天イーグルスは、QVCマリンフィールドで最終調整を行ないました。

星野仙一監督と、嶋基宏選手・鉄平選手、そして予告先発のエース・岩隈久志選手が記者会見を行いましたので、その一部をお伝えします。

■星野仙一 監督 コメント

星野仙一監督

記者:開幕前日です。
星野:昨日の練習よりは随分違うな、自分も含めて。

記者:この一ヶ月色々なことがありました。長かったですか? 短かったですか?
星野:長かったね。旅から旅へで、ホテル暮らしだったものですから、長いですよね。

記者:開幕前日の今日がちょうど一ヶ月です。どんな思いでしょうか?
星野:ああ言う地震が起きましてね、東北の方ばかり選手たちは考えていましたし、余計に長く感じます。ついテレビのスイッチを入れてしまう、そうすると悲惨なところばかりですから・・・ 滅入ると言うか、そこのところを僕は心配していましたね。

記者:先日、被災した現地に行って選手も感じるものがあったようです。
星野:これは苦渋の選択だったんですけど、ある意味、正しい表現かわからないですけど、仙台に行って良かったなぁ、こう思います。選手が少し落ち着いたと言うか、動きも違いますね。
そう言う見方をしてしまうからなのか、動きは違うね。僕は(被災地へ)行かせて良かったなと思いますし、私自身もそう思っています。

星野仙一監督

記者:待ちに待った開幕と言うことになりますが、背負うもの、期待されるものが大きいと思います。
星野:そうですね。それは言われなくても分かっています。私だけではなく、選手・スタッフがそう言う気持ちでやっていますから、発揮してくれるでしょうね。

記者:明日の開幕戦へ向けて。
星野:明日は岩隈ですし、聞くところによると岩隈のバースデーだと言うことで、開幕戦は勝ってくれますよ、必ず。良い成績を残すことが何よりも皆さんのためであり、心を癒してあげる事はうちが勝つ事じゃないかと思っています。一試合、一試合ね、イーグルスの持ち味を出して、良い成績を秋に報告できるように。私、就任の時に「東北を熱くする」とお約束しましたから、その約束をキチッと守って、皆さんにご報告したいと思います。

記者:正直、野球どころじゃないと言う状況だったかと思いますが、震災から1ヶ月経っていかがでしょうか?
星野:それはもうねぇ・・・。震災直後は、選手も家族や友人の安否が気になって野球どころじゃないと言うことはプレーを見てもよく分かりましたしね。その気持ちも分からんでもないけど、でも我々は野球をやならいといけない。その時点ではまだ3月25日が開幕でしたから、それに向けて調整をしていかないといけない、と言う状況でした。まぁ、ここに来てようやく落ち着いてくれたかな、と多少安堵しています。

記者:選手会長の嶋選手からは「見せましょう、野球の底力を」と言う素晴らしいスピーチがありましたが、監督はどんな想いですか?
星野:同じ考え方ですね。今でもあの嶋のスピーチは心に響いています。

■嶋基宏選手 コメント

嶋基宏選手

記者:開幕直前のハードスケジュールの中、ずっと行きたいと思っていた被災地、現場を見て率直にどう思いましたか?
嶋:信じられないと言いますか、言葉が出ない・・・。

記者:被災者の方々と色々とお話をされたかと思います。
嶋:「何で楽天イーグルスは早く来てくれないんだ!?」、そう言うふうに思われていると思うんですが、そんな中で元気よく、笑顔で迎えて頂いたので、胸を打たれました。

記者:被災者の方も先が見えない中頑張っているんですが、その中で嶋選手は札幌ドームで素晴らしいスピーチがありましたが、私も避難所を取材していて「すごく勇気付けられた」と言う声をたくさん聞きましたが、あのコメントと言うのは凄く想いが入っていましたよね。
嶋:なかなか僕たちが帰れないで、遠方から少しでも力になりたいと思って色々な活動をしてきましたけど、結局はやっぱり(被災地に)行けないと意味が無いと僕の中では思っていましたから、そう言った意味で気持ちを込めてあのスピーチをしました。

記者:そう言う意味で、言葉にもありましたが「今こそ野球の力を見せる時」だと思うんですが、開幕がいよいよ近付いてきました。選手会長として、その被災地にフランチャイズを置く球団の選手会長として思いも一入だと思いますが、開幕に向けて一言お願いします。
嶋:ホント、選手みんなが言っていると思うんですけど、今までと違って「特別な一年」になると思いますので、東北、そして仙台の皆さんと勝利を分かち合えるように、勝って、勝って、勝ちまくっていきたいと思います。

記者:監督も「とにかく勝つことが皆さんを勇気付けることだ」とおっしゃっています。
嶋:その通りだと思います。

記者:開幕が千葉ですが、その後ホームゲームとして甲子園です。ロードが続きます。選手もかなり疲れていると思いますが、改めて開幕に臨む気持ち、一丸になっている感覚は選手会長としてどう感じますか?
嶋:僕も今年選手会長になって、そう言う部分がまだ分からないんですけど、僕はキャッチャーとして元気を出して、声を出して、チームを引っ張って行こうと思います。
チームの状況を見られる立場ではまだないんですが、勝ちにこだわって戦っていきたいと思います。

記者:楽天イーグルスの活躍、選手のプレー一つ一つ、全てが被災者にパワーを与えると思いますが、最後に被災者の方々へ力強くエールをお願いできますか?
嶋:共に頑張って、秋にはみんなで喜びましょう。

記者:チーム状況を聞きたいのですが、各地を転々としたり、被災地を訪問したり、練習が出来ている状況ではないのかなと思いますが、今のチーム状況はどのような感じでしょうか?
嶋:さきほども言いましたけど、ちょっとまだそう言うところが見られる経験が僕にはないですけど、ピッチャーを見ている感じでは良い仕上がりで来ていますし、先発、リリーフと充実していると思いますし、まずは守備から固めていきたいと思います。

記者:被災地を実際に見たあとで、選手の皆さんで話し合う事はあったのですか?
嶋:僕たちがなかなか思い通りに練習できなかったりだとか、移動ばかりでみんな大変だ、大変だと言っていますけど、ホント、そんなものは小さな事で、もっと苦労している人がいるんだから、とみんな言っていました。その人たちの想いとか、その人たちの分まで頑張ろうと言っていました。

■鉄平選手 コメント

鉄平選手

記者:仙台に戻っていかがでしたか?
鉄平:実際の目で見ると言うのは、今までニュースや新聞で見るものと違って、想像を超えた被害を感じました。

記者:避難所を回られたかと思いますが、選手が来られて避難されている方も元気になられたのでは?
鉄平:元気になって頂いたのなら嬉しいです・・・。でも、昨日で(支援活動が)終わりじゃないですから。これからも継続的にずっと支援をしていこうと思っています。
また、開幕しますから、野球を通じてそう言う支援ができたら良いと思います。

記者:何か避難されている方から声を掛けられましたか?
鉄平:今年は本当に勝ってくださいと言われました。CS行って優勝してください、とそう言う言葉を頂きました。例年以上にそう言うものを強く意識して、何がなんでも勝つ、そう言う思いでいます。

記者:開幕を迎えるQVCマリンスタジアムに入っていかがでしょうか? 芝に特徴がある感じがしますが。ちょっと雨だと滑りそうですね。
鉄平:新品の人工芝ですから、打球がどういう変化するのか見ました。若干滑るなと言う印象はあります。ただ、屋外球場ですので、雨の日でも試合やったりする訳ですから、それなりに対策を練っていこうと思います。

記者:仙台でゆっくりする時間もなく、5時間半かけてバスで幕張に移動してきました。気持ちの面はいかがでしょうか?
鉄平:気持ちの面は、もう開幕に向って上がっていますし、より東北の方々のためにやらなくてはいけないと言う気持ちになっています。そう言ったコンディショニングの面の事は言いたくないですし、言ってはいけないと思います。

■岩隈久志選手 コメント

岩隈久志選手

(記者会見場に入ると仙台から駆けつけた報道陣から、サプライズのバースデーケーキとバースデーソングが歌われて)

記者:明日の開幕は30歳の記念の誕生日となりますが、どんな思いでこの30歳を?
岩隈:いや、そうですねぇ・・・、あまり30歳とか考えたくもないですし(笑)、明日開幕ですけど、自分の誕生日とか関係なしに戦いたいと思います。今回は特に3月11日の大震災で大変な思いをしている方がたくさんいますし、その中で「想い」をもって一緒に戦いたいと思います。

記者:30歳の節目もそうですが、人生の30年間の中で色々な意味で忘れられない日になりそうですよね?
岩隈:そうですね。もう忘れることのない試合になると思いますので、しっかりと頑張りたいと思います。

記者:開幕が3月25日に予定されていて、3週間ほどずれましたが、いよいよ明日です。大役を5年連続で任されました。改めて想いを聞かせてください。
岩隈:いよいよ始まる!と言う気持ちで高ぶってきましたし、状態も良くなってきましたので、明日しっかり集中して、皆さんの前で全力プレーで戦いたいと思います。

岩隈久志選手

記者:ちょうど1ヶ月前、3月11日から日本全体が大きく変わりました。そのような中で1ヶ月後、4月11日を迎えましたが、どんな想いで迎えられましたか?
岩隈:まだまだ向こうでは頑張っていますし、これからと言う方もたくさんいます。僕らもやっと開幕しますけど、同じ想いで戦って、一緒になって戦っていきたいと思いますし、その中で一つの勝利を届けていきたいと思っています。

記者:勝つことが被災者の皆さんへの、と言う想いがあるかと思いますが。
岩隈:チーム一丸となって、一つ一つの勝利を届けられるように、夢、希望、そして笑顔を届けられるように頑張っていきたいと思います。

記者:5年連続となりますが、これまでの4回とは明らかに大きく違うと思います。
岩隈:あんまり深く考えれば考える程重くはなりますけど、一緒になって戦うと言う想いは常に持って戦いたいと思いますし、明日見に来てくださるファンの皆さんも同じ気持ちでいてくれると思いますし、そういったファンの応援を借りて、マウンドで僕の使命を果たせるように頑張りたいと思います。

記者:実際に被災地を見て、岩隈さんは涙を流しながら激励をしていましたけど、その方達を力づけるために最後にメッセージをお願いできますか?
岩隈:いよいよ明日始まりますけど、皆さんの想いを背負って全力プレーで頑張りたいと思います。

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