2011.10.19 WED
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10/19 マリーンズ戦 レポート

楽天イーグルスは今季最終戦をルーキー塩見が完投勝利で飾り、来季への奮起を誓った。

楽天先発の塩見は初回、足を絡めたマリーンズの攻撃にノーヒットで得点を許す。四回にはこの試合初めて許したヒットからまたしても足を絡めた攻撃で2点目を失う。

打線は初回、内村が四球で出塁するなどで二死一塁とすると、ガルシアがレフト線にツーベースを放ち、1塁走者の内村が快足飛ばし一気にホームに還り同点に追いつく。三回には内村のタイムリーで逆転。

四回に追いつかれた打線はすかさず反撃。牧田のヒットを足がかりに嶋のタイムリーで再度逆転に成功すると、さらに聖澤がピッチャー強襲のタイムリーでマリーンズ先発の上野をノックアウト。五回にも1点を加え塩見の投球を後押しする。

四回以降立ち直った塩見はその後ヒット1本にマリーンズ打線を抑え込み完投勝利。
塩見はパ・リーグルーキートップの9勝目。シーズン最終戦を勝利で飾った。

星野仙一監督の挨拶

大変な年のこの1年間、ファンの皆様には熱い熱いご声援をいただき、大変感謝しております。

東北を熱くする、熱くすると言って始まり、ここまでやってきましたが……、ぬるかったね……。

来年は、本当に選手が一丸となって、ファンの皆様が熱く、熱くなるようなシーズンにしたいと思っています。

そのために、選手全員が自分自身を大きく変える勇気を持ち、皆様の期待に応えることが出来るシーズンを送るため、また明日から、新たなスタートをいたします。

我々は、そういう想いを感じています。

1年間、本当にありがとうございました。

試合後の選手コメント

■松井稼頭央選手のコメント
これだけのファンの方々が応援してくださったことに非常に感謝しています。
嶋選手をはじめ、底力を見せたいとやってきた。今年はこういう環境の中、野球が出来ることに感謝します。
本来は勝って皆さんに勇気を与えたかったが、むしろ僕たちが勇気をもらいました。

今シーズンここまで試合に出場できたのも皆さんのサポートのおかげと感謝しています。
今シーズンは良い点もあるが反省点もある。反省点は来年に向けしっかりをやっていきたい。
今年、自分は「勝負の年」と思っていたので悔しい。


■小山伸一郎選手のコメント
記者:今シーズンを振り返っていかがですか?
小山:(5位という)こういう結果になってしまって申し訳ないと思いますし、残念です。

記者:今年はリリーフとして8勝を挙げました。
小山:(8勝したことに関しては)来シーズン以降も一生懸命に投げて、チームの勝利に貢献していきたいと思います。


■岩隈久志選手のコメント
本当に正直もったいない悔しいシーズンでした。
チームを離脱して迷惑をかけてしまい、納得出来ないシーズンになってしまいました。
全力で戦う姿勢はできたけれども、結果は残念です。

(シーズン途中で取得したFA権について聞かれて)
まだシーズンが終わったばかりなので、この話は球団側と話して、時間もありますのでしばらく考えて答えを出したいと思います。
大変なシーズンではありましが、今シーズンなんとっかやってこれて残念な結果でしたが、東北全体はこれから少しずつ復興に向かって未来があると思うので頑張っていきましょう。


■鉄平選手のコメント
記者:144試合、シーズンが終わって今の心境はいかがですか?
鉄平:もう来シーズンに向けて始まったなという感じです。

記者:東日本大震災があって開幕が遅れ、色々な想いで臨んだシーズンだったと思いますが?
鉄平:確かに色々な想いを抱えて始まりました。大きい期待もありましたし、自分自身に期待する部分もありました。そういう中でこういう結果になってしまった。個人的にもチーム的にも、僕たちの力のなさだったと思います。この秋、しっかり鍛え直していきたいと思います。

記者:(今シーズンは)鉄平さんらしくない数字だったと思うのですが、その原因というのは改めて見えつつありますか?
鉄平:1ヶ月半ほどファームに行ったりもしまして、何が原因かといろいろ考えてきたんですが、これといった原因というのは分からないんです。人間のやることなんで「これだ」ということは、分かりにくいんです。ただ、いくつか原因と思われることはありました。

記者:それをこの秋季キャンプで取り組んでいくということですか?
鉄平:そうですね。そこを自分のテーマとして、重点的に掲げてやっていきたいと思っています。

記者:悔しいシーズンだったと思いますが、鉄平選手にとって印象に残る試合というのはありましたか?
鉄平:やはり、ここKスタ宮城で行なった開幕試合ですね。僕の中では今シーズン一番想い出に残る試合です。

記者:開幕試合では選手に集まる視線・期待というものはやはり高かったですか?
鉄平:僕たちが勝って、少しでも皆さんに元気になってもらいたい。「絶対、勝つんだ」という想いで臨んだ試合でしたね。自分の中でもグッと来るものがありました。

記者:この秋、そして次のシーズンと、どのようにして取り組んでいきたいですか?
鉄平:自分の形がどうとか言ってられないぐらい感覚へのダメージがありました。一からやり直すという気持ちで、ヘタクソは練習するしかないんで、ガンガンやっていきたいと思います。


■嶋基宏選手のコメント
選手会長というものが初めてのことで、戸惑いもありましたがベテランの皆さんに教えてもらいながら、助けてもらって自分の仕事が出来たと思っています。チームは5位でCSも出場出来ず、申し訳ない情けないシーズンでした。

(ソフトバンクとの戦力差を聞かれて)力の差というより、勝利へこだわる執念が違うと思います。もちろん、技術的にも精神的にもまだまだで、若い選手が多いので成長していかないといけないです。個人としてはチームに貢献出来なかったと思うし、今シーズンは個人よりチームが良いチームなら良かったと思いますが、チームも個人も納得出来ない情けないシーズンでした。

監督が目指している野球に近づけていない思いますし、それが連敗にも繋がってしまったと思います。どういう野球を目指し、どういう意図をもっているのか、もっと理解してやっていかないと勝利には繋がらない。そういったことをこれからの秋のキャンプ・春のキャンプでしっかりと取り組んでいきたいです。

1つの終わりは、1つの始まりです。来シーズンにむけて自分の出来ることをしっかりとしていきます。来年はチームも8年目を迎えるので、ファンの皆さんに納得してもらえるシーズンにしていきたいです。


■聖澤諒選手のコメント
記者:シーズンを終えてどのような想いでいますか?
聖澤:最低CS進出という目標の中、結果的に5位になってしまった。上位3チームがまだ公式戦が出来る状態にあることが羨ましいですし、今日で終わったことが残念です。

記者:ライオンズ・バファローズとの差は何だったのでしょうか?
聖澤:6チーム差がないと思います。勝ちたいという気持ちの差だったと思います。

記者:シーズン前に目標に掲げていた「50盗塁」を達成しました。
聖澤:キャンプの初日の声出しで「50盗塁」を目標と話しました。「52」まで伸びたことに対しては満足のいく数字だと思います。

記者:「50」を超えて見えてきたことはありますか?
聖澤:それより前に、前半戦の33盗塁から相手も研究をしてきて苦しみました。

記者:それでも目標を達成出来ました。
聖澤:失敗を恐れず、失敗をしてから考えよう、という気持ちでやってきたことが良かったと思います。

記者:打率もトップ10に入りますね。
聖澤:自信は全くなく、去年・今年と三振数が多い。つまり投げたボールにバットが当たらない。ピッチャーと互角に勝負出来ない。自信にならず課題が多いです。

記者:今後、取り組んでいくことを教えてください。
聖澤:エース級のピッチャーが相手の場合、1打席で打つことが出来る球は1球です。その球を仕留めることが出来ずファール、その後に低目の変化球で三振というパターンが多かった。甘い球を一発でファールせずに打ち返さなければなりません。

記者:復興へ向けてファンにメッセージをお願いします。
聖澤:勇気を与えるために勝利することでしたが、それが出来なかったので悔しいシーズンでした。来年・再来年と今年だけの問題ではないので、勝利することで心の支えになりたいと思います。


■内村賢介選手のコメント
記者:144試合、お疲れ様でした。今年は7月の中旬あたりからスタメンに抜擢されたシーズンでしたが、振り返っていかがですか?
内村:最初がファームスタートだったので、一回突き落とされ、そこから這い上がってきたシーズンだったと思います。個人的には良かったな、と思います。

記者:シーズン途中からでしたが、30以上もの盗塁を残したというのは、自信に繋がったシーズンだったのではないですか?
内村:そうですね。聖澤がチームにいるということも競争意識となり、良い形で思い切ったスタートが切れたと思います。

記者:東日本大震災があり、非常に調整が難しいシーズンだったと思いますが、苦労はありましたか?
内村:震災後、練習場所がなくなったりしたこともありましたが、野球をやることは(どこでやっても)変わりはないんで。そこは自分でしっかり補ってやってきましたので大丈夫でした。

記者:被災者の方々から期待や想いを込められたシーズンだったと思いますが、今年一年その中で闘っていかがでしたか?
内村:すごく期待されているというのは分かりましたし、それに応えられなかったというのは苦しかったですね。でも、少しは面白い試合を見せることも出来たのかなと思います。

記者:来シーズンこそは開幕からスターティングメンバーを目指すところだと思いますが、そのために秋季キャンプで取り組んでいきたいことは?
内村:まずは、怪我をしないことが一番だと思っています。しっかり体をケアして、怪我をしない土台作りを一番にやっていかなければならないと思います。

記者:今シーズン残した数字から見えてきた目標はありますか?
内村:まず最初の目標は「全試合フルイニング出場」こと。次に「規定打席」。そして「今シーズンを下回らない盗塁数」を残したいと思います。


■田中将大選手のコメント
記者:今年はどのようなシーズンでしたか?
田中:今年は震災があって、開幕が1ヶ月遅れてという特別なシーズンでしたが、チームとして結果を残すことが出来なくて悔しいです。

記者:震災とはどのように向き合ってきましたか?
田中:良いプレーを見せることが僕たちの仕事。中途半端な気持ちは失礼なので、全力で闘う姿勢を示してきました。

記者:個人的には良いシーズンだったのではないですか?
田中:声援の力、1人ではなくチームで積み重ねていくことが出来て感謝しています。

記者:様々なタイトルを獲得することになりますね。
田中:巡り合わせもあります。今年は良い結果で嬉しいですけど、チームが5位ということで喜び半減、素直に喜べないです。

記者:来シーズンに向けてメッセージをお願いします。
田中:しっかり準備をして、その前にしっかり体のケアをして、良いシーズンを送っていけるように頑張りたいです。


■塩見貴洋選手のコメント
今日の投球を振り返ると(自分が先発の時は)いつもいつも初回からバタバタしてしまう。1年間仕事をして、今日も何とか最終回も抑え、テンポよく行けて良かった。 今日は、初めから9回まで行こうと思っていたので、完投出来て良かったです。

最初はここまで(9勝まで)出来ると思わなかったので、少しは成長したかなと思う。これから課題を直して行きたい。(1年間を振り返っての技術的な課題については)初回の入り、その部分です。 工夫して毎試合やっていたが、来年に繋げたいです。 球種については、試したボールもあり毎回練習していたので、うまく使えてゴロを取れたところは良かったです。

(新人王について期待していますかと聞かれ)ここまで来たら意識します。 獲りたい気持ちもあるが、僕が決めることではないので。 この1年、5月5日に1軍初登板・初勝利が出来たことは嬉しかった。1年を通して野球を出来たのが良かった。 苦しんだことも経験なのでこの先に活かして行きたいです。

星野仙一監督 試合終了後記者会見

記者:今シーズン、特別なシーズンを振り返っていかがですか?
星野:誰しもが初めての経験で、逃げ隠れ出来ない、闘っていかなければならない。そういう想いで選手たちとやってきました。

記者:勇気を与えることは?
星野:出来なかったね。今日でシーズンが終わるということが、本当に申し訳ない想いでいっぱいです。

記者:今シーズンの投手陣はいかがでしたか?
星野:全体的に良く頑張ってくれたね。勝負所でミスして負けることもあったけど、投手陣全体は頑張ってくれました。

記者:その中で田中投手が活躍しました。
星野:本当は21・22勝出来たんでしょうけど、前半戦は打線との絡みが悪かったからね。

記者:その打線は今シーズンいかがでしたか?
星野:春先は特に打線が沈黙していたからね。本当にタイムリーが出なかった。もっと技術だけでなく、練習を積み重ねていかなければならないと考えています。

記者:シーズンを通して次の塁を積極的に狙う姿勢が見られましたね。
星野:盗塁はヒジリ(聖澤)を先頭に良く走ってくれたけど、もっと貪欲な走塁というか、状況判断の走塁というか、そういうものを勉強しないといけないね。

記者:来シーズンはどのようなチームにしたいですか?
星野:頭の中では青写真を描いています。いろいろな意味でこれからやっていかないといけないですから、その時を楽しみにしていてください。

記者:最後に1年間、一緒に闘ってくれたファンにメッセージをお願いします。
星野:今日でシーズンが終わることが申し訳ない。“最低でもCSに”という想いで闘ってきたけど、みなさんの期待に応えられなかった、力を与えることが出来なかったことは非常に申し訳ない。チーム全体で反省しています。来年見ていてください。

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