試合情報

楽天イーグルスは新人王を狙う塩見が力投し3連勝を飾った。

楽天打線は二回、牧田のツーベースから相手のエラーを誘い先制すると、動揺するマリーンズからさらに守備の乱れや松井稼のタイムリーなどで一挙4点を挙げる。

序盤に大量リードを得た楽天先発の塩見は毎回ランナーを背負いながらも、要所を締めるピッチングで7回を1失点で切り抜ける。

楽天打線は二回以降も効果的得点を重ね、マリーンズを突き放す。
七回には一死から昨日退団を発表した山崎が代打で出場。ファンの前で見事にセンター前ヒットを放った。

楽天は八回をスパイアー、九回を青山、小山が締め3連勝。楽天イーグルスを惜しまれながら去る山崎に花を添えた。

記者：1ヶ月ぶり、8勝目を挙げた塩見投手です。おめでとうございます！
塩見：ありがとうございます！

記者：9月2日、マリーンズ戦以来の白星でした。
塩見：今日はどうしても勝ちたかったので、気合を入れて初回から飛ばして行きました。

記者：ランナー出しても粘りのピッチング。今日良かったところは？
塩見：不甲斐ないピッチングでしたが、これをきっかけにいい流れを作って、次につなげていきたいと思います。

記者：これで144イニングを突破して、規定投球回に達しました。1シーズン、ローテーションを守りぬきました。
塩見：ケガもなくやってこれたので、良かったと思います。

記者：ファンの皆さんは新人王を期待していると思います。まだ登板のチャンスもあると思います。意気込みをお願いします。
塩見：一戦、一戦大事に戦って、これからも頑張ります！

記者：皆さん、ご存知だと思いますが、今シーズン限りで楽天イーグルス背番号「7」のユニフォームを脱ぐことになりました山崎武司選手です。（大歓声）まず、この大きな拍手に迎えられましたが、いかがですか？
山崎：最高ですね。はい。

記者：仙台のファンは、いつもこのように大きな拍手で温かく見守ってくれました。
山崎：（言葉を詰まらせ）……。7年間ですか……。このユニフォームを着て、一生懸命頑張ってきました。そして、ここのヒーローインタビューにも何度も上がらせてもらい、『何か楽しいことを言おう』とか、いろいろ考えていましたけれど、こんなに寂しいヒーローインタビューは初めてですね。

記者：今日もこれだけ大勢の方々が山崎さんのゲームを見に来てくれました。その前でのヒットでしたね。
山崎：そうですね。最後の最後にこんな不調な僕を代打で出してもらって、『ヒットなんて打てるわけないよな』と思いながらもバッターボックスに立ちました。最後の最後に仙台のファンの皆さんが打たせてくれたヒットだと思いますし、こうやってチームメイトや球団の計らいでこのお立ち台に上がらせてもらって、最高の思い出になりました。ありがとうございます。

記者：今も3塁ベンチには楽天イーグルスのメンバーが揃っています。彼らの見事な活躍で勝ちゲームとなりました。
山崎：塩見が普通以上にプレッシャーを感じているということを聞きまして、『そんなに緊張するなよ！』と言ったんですが、この1勝で新人王のチャンスが出てきました。（塩見選手の方を向き）8勝か？　あと何とか2勝しろ！　奇しくも塩見は1年生、僕は25年生ですけれど、ぜひ塩見に新人王を獲ってもらいたいので、頑張ってください！

記者：塩見投手を含め、後輩たちの活躍も頼もしかったのでは？
山崎：そうですね。今日は僕のために勝利をプレゼントしてくれると、嶋選手会長を中心にみんなが言ってくれました。僕も若い選手には、7年間きつく指導してきました。最後の最後にみんなから良いプレゼントを貰って、このユニフォームを脱げるなと思います。

記者：楽天イーグルスの7番は脱ぐことになりますけれど、来シーズン以降、山崎選手のバッティングを楽しみにしているファンは多いと思います。
山崎：はい。こういう形でユニフォームを脱いで、仙台からは離れますが、この恩は一生忘れません。ありがとうございました！

記者：そして今も「仙台に戻って来いよ！」という声が（スタンドから）多くあります。この声援に向けて、最後にひと言お願いします。
山崎：僕のわがままで現役続行を選ばせてもらい、本当に球団の関係者には迷惑を掛けました。ましてや、この皆さんの前で挨拶ができるなんて思ってもいませんでした。ありがとうございました。今後、どうなるか分かりませんが、僕が仙台に来た時（2005年）のことを思い出して、またチャレンジしたいなと思いますので、応援宜しくお願いします。そして、楽天イーグルスも僕のかわいい後輩たちが頑張ってくれると思います。近いうちに優勝して、（Kスタ宮城に）チャンピオンフラッグを立ててプレーできることを望んでいますので頑張ってください。東北の皆さん、楽天イーグルスのファンの皆さん、本当にお世話になりました。ありがとうございました！

記者：今日の塩見投手に関して聞かせてください。
星野：あまり良くなかったね。ツーアウトまでは行くんだけど、その後がね。（味方が）点を取ってくれたから良かったんだけど。

記者：松井稼頭央選手がいいところで打ちました。
星野：稼頭央らしいよね。流れが来るバッティングをしてくれたよ。

記者：最後に、山崎選手に関しても聞かせてください。
星野：18歳のころから知っているからなあ。でも、次もプレーするんだからあまり感傷的になる必要はないよ。

記者：精一杯プレーして欲しいですね。
星野：楽天イーグルスでも精一杯プレーしてくれたと思うよ。