2016/02/12 (金)
チーム

【キャンプレポート】フジ・コーポレーションスプリングキャンプ 2016

2月11日(木)スプリングキャンプ終了

フジ・コーポレーションスプリングキャンプ2016 2/11 1

フジ・コーポレーションスプリングキャンプ2016 2/11 2

  • 天気:晴れ
  • 気温:21℃
  • 風速:8m/s
  • 観客数:830人
  • 報道数:50人

久米島でのスプリングキャンプ11日目。引き続き快晴に恵まれ、温暖な天候の中、最後の練習を行った。強風により打撃ゲージが揺れることを懸念して打撃練習は室内練習場(ホタルドーム)で行ったが、投内連係・フライコミュニケーション(飛球が上がった際の野手同士の声掛け)など、大荒れの風が幸いして、より実戦的な練習になった。

休日を挟んで11日間行った練習もこの日が最終日。梨田昌孝監督は「前半は雨にたたられて練習が外でできず残念ですが、まずまず評価できると思っています。去年の秋に3週間ぐらい一緒にやって来ましたが、今回の方が明るい感じで声も出るし、冗談も言いながら苦しい練習に耐えて来ました。新人5選手が良いところを見せてくれたので、ベテラン・中堅に刺激になりました」と総括した。

全ての練習メニューを終えると、最後は、松井稼頭央選手・藤田一也選手・嶋基宏選手・銀次選手の4人を先頭に選手達がグラウンドを一周した。そして、監督・コーチ・選手・スタッフに、久米島協力会の方々が加わって、マウンドを中心に大きな輪を作り、銀次選手会長が挨拶。「監督・コーチ・選手の皆さん、11日間、お疲れ様でした。そして裏方・ボランティアの皆さん。朝早くから夜暗くなるまで、お世話になり、本当にありがとうございました。1人1人意識を高く持って、平常心を保ち、熱い野球をしていきます。そして仙台に帰って、梨田監督を胴上げしたいと思います」と音頭をとって、一本締めを行った。

終了後、監督・コーチ・選手・スタッフは1人1人と握手をしていき、次第に大きな輪がほどけていく。これまではこのままベンチ脇に消えて行くところが、今年は違った。1塁線・3塁線に整列すると、ホームベースにいる梨田監督が嶋選手を促す。するとキャプテンが一歩前に出て「11日間、ありがとうございました!」と絶叫。その声に合わせ、全員が帽子を取りグラウンドに一礼をした。今までとは違う光景。監督・キャプテンを中心に、このキャンプで築いてきた結束力が形となった瞬間だった。梨田監督は「最後の一本締めと、その後の光景も含めて、よし!これで一年を戦うという気持ちを受けました」と力強く頷いた。

夢と感動。今年のスローガンは「東北のファンの皆さまと夢を成し遂げ、一緒に感動を分かち合うことが出来るように。監督やコーチだけでなく選手も球団もファンもみんなが一つになる」という想いを込めて梨田監督が決めた。2年連続最下位からの挑戦。ここから這い上がることは容易ではない。だが、今年はやれる、という手応えが誰もが得ている。久米島野球場でV字に広がった一体感のある光景は、その象徴だった。今後は、練習試合・オープン戦と日本各地で実戦経験を積みながら、チーム力を高める東北でのホーム開幕戦を迎える。夢のようなシーズンの結末には、最高の感動が待っている。

フジ・コーポレーション スプリングキャンプ 2016 特設サイト

2月10日(水) 守護神の自覚

  • 天気:晴れ
  • 気温:20℃
  • 風速:5m/s
  • 観客数:470人
  • 報道数:70人

フジ・コーポレーションスプリングキャンプ2016 レポート2/10

久米島でのスプリングキャンプ10日目。この日も終日に渡り青空が広がり、最高のコンディションとなった。南国の日差しを浴びながら、投内連携・ランダウンプレイなど、実戦的なメニューを中心に練習を行った。

この日は朝の声出しが注目を集めた。選手会長に就任した銀次選手が「全世界の楽天ファンの皆さま、1打席、1打席、魂の入った銀次のバッティングを見に来てください。最後に一言。日本の子供たち、もっと野球やろうぜー!」と熱い想いを口にした。ジェイク・ブリガム選手は外国人選手初となる声出しに挑戦。「オハヨウゴザイマス。ジェイク・ブリガムデス」と挨拶し、時折、携帯電話のメモに目をやりながら、「コンジョウイレテガンバリマス」と最後まで日本語で叫び続けた。

そして、3年目の松井裕樹選手が登場。「おはようございます。3年目、守護神、松井裕樹です。今年の目標は【40セーブ・防御率0点台・セーブ機会失敗なし】、この3つ全てを達成します。あと、セーブ王にもなりたいです。先輩たちの皆さん、勝利の際はどうか(セーブが記録される)3点差以内でお願いします!」。強い決意と、ユーモアも加えた絶叫に、朝の浜辺で歓声と拍手があがった。

力強い発言は、自身に課したプレッシャーでもあった。「自信はないですが、口にすることでプレッシャーをかけようと思いました。自覚も芽生えるので」と謙遜した。このキャンプでは第1クールの4日間全てでブルペンに入り328球を投げた。一転、6日からの第2クールでは7日のみ投球を行い、この日を含め3日連続でブルペンに入らなかった。「張りもありましたし、無理をする時期でもないので」。開幕に向けて、計画的に自分の調整を貫いている。

昨年は慌しく時間が流れた。キャンプでは先発投手としての調整を行い、2月途中にリリーフ転向、3月にクローザーに抜擢された。「ドタバタで始まって気が付いたらシーズンが終わっていた、みたいな感じでした。色々な人の手助けで乗り切れました」と振り返る。今年は梨田昌孝監督から12月に話しを受けた。「(先発・抑え)気持ちが50%・50%だったので、正式に決まって抑えという仕事に100%の気持ちを向けることができました。オフのトレーニングでも気持ちの入り方が変わって来て、今は”やってやる”という気持ちです」と、力強く話した。迷いは一切ない。昨年は63試合に登板し、33セーブ・防御率0.87の成績を残した。絶対的な抑えが確立された状態で臨むシーズンは、楽天イーグルスでは初めてとなる。9回のマウンドに君臨する20歳の守護神。その存在感は日に日に増している。

フジ・コーポレーション スプリングキャンプ 2016 特設サイト

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